主な論文
1.The Endowment Effect in the Future: How Time Shapes Buying and Selling Prices
概要
人は所有するだけで物の価値を高める傾向「所有効果」があるために、売値と買値の間にギャップが生じがちである。本研究では、売り手と買い手の取引が現在でなく将来行う場合、このギャップが拡大することを示した。
2.Outcome- and sign-dependent time preferences: An incentivized intertemporal choice experiment involving effort and money
概要
先行研究では金銭に関する選択と仕事の選択との間で時間選好の違いが一貫して確認されてきた。しかし、これらの違いが金銭と仕事という選択のタイプに由来するのか、それとも金銭を受取るという好ましい体験と仕事をするという不快な体験というドメインの違いに起因するのかは明らかではなかった。
3.Framing Effects on Time Preferences: The Impact of Investment and Loan Contexts in Intertemporal Choices
概要
本研究では、トータルの結果が同じにもかかわらず、「投資」または「ローン」のフレーミングが、時間選好に影響を与えたことを発見した。この事象は、選択肢に共通する報酬や損失があるときに、その共通要素が無視されがちであるためである。
4.When Learning Together Goes Wrong: Negative Peer Effects in Online Learning
概要
オンラインの英単語学習アプリを模倣した実験を通じて、仲間の影響(ピア効果)がどのように作用するかを調査した。学習パートナーの忍耐力が低いと、学習者に悪影響を及ぼした。学習者はより早くに学習をやめ、テストの成績も低下してしまった。